【初心者向け】建築パースとは?そのメリットや制作会社の選び方を解説

建築関連の業務を行っていると、当たり前のように「パース」という言葉を使いますが
具体的にどんなものか知っている人はどれくらいいるでしょうか。

お家やマンションの折込チラシや雑誌などの広告、不動産サイトで見かける完成予想図はほとんど建築パース図で
構成されています。

今や建築設計や住宅販売などで欠かせないパースについて
その魅力や制作会社の選び方を説明しながら、掘り下げて解説していきたいと思います。

目次

そもそも建築パースとは?

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「パース」とはPerspective Drawing(パースペクティブドローイング)の略で、透視図のことを指します。
一点透視図法や二点透視図法など実際に学校で習って描いてみたことがあるのではないでしょうか。

家やマンションを建築する際に2次元の図面だけだと完成形を想像できないため、建物の外観はもちろんインテリアなども含めて3次元で表現したものを「建築パース」と呼んでいます。

設計者にとっては、自分の考えた建物がどんなふうに出来上がるかを伝えたい時に
提案してもらう立場の場合は、その内容を容易に把握したい時にパースは必須なツールと言えます

建築パースの種類は2タイプ

現在、建築パースを作成する主な手法は「CGパース」と「手書きパース」の2種類になります。
それぞれの特徴について解説いたします。

① : CGパースとは?

CGとは、Computer Graphics(コンピューターグラフィックス)のことを指し
CGパースとは、パソコンのソフトウェアを利用して作成する透視図ということになります。

リアルな表現も可能で、変更も簡単にできるという特徴があり、
コンピューター利用による制作なので正確に計画を反映できるメリットがあります。

広告で利用されている建築パースは、このCGを利用したものであることが多いです。

>>主な利用用途:不動産広告、プレゼンテーション

CGパースについては個別に解説ページを設けた。併せて確認して欲しい。
>>【初心者向け】「CGパース」とは?その種類・制作方法や価格を解説

▼▼建築パース制作に必須な3DCGソフトについての解説はこちらの記事を参考に
>>【2021年】建築CG制作のプロが薦める3DCGソフト4選【比較】


② : 手書きパースとは?

CGとは別に、手書きで作成する透視図・手書きパースがあります。
パソコンで作らないため、人が手で書いた温かみがあるという特徴をもっています。

CGパースのようなリアリティはだせませんが、逆にイメージに幅を持たせられます。
現在はCGパースが主流となっていますが、今でも温かみを重視している方に人気があると言えます。

>>主な利用用途:簡易プレゼンテーション


▼▼建築CGパースや写真を手書き風に変換する方法を解説した記事はこちら
>>【簡単変換】CGパース・写真を手書き風に!【Photoshop】


建築パースにはどんなものがある?

建築パースとひとくちに言っても、いくつかに分類されることをご存知でしたでしょうか。
どの目線で描くのかで呼び方が変わってきます。それぞれの種類について解説します。

① : 外観パースとは

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外観パースとは、戸建てやマンション、アパートなど外観の建築透視図のことを指します。
主に周辺環境との調和や建物そのものの雰囲気を把握するために利用されます。

住宅販売や建築設計の現場では欠かせないタイプのパースです。

外観パースについては個別に解説ページを設けた。併せて確認して欲しい。
>>【初心者向け】「外観パース」とは?その種類、作り方や利用方法を解説

▼弊社制作の外観パース事例はこちら▼
>> 外観パース制作事例[株式会社モデルノ]


② : 内観パースとは?

内観パースとは、建築の内部を作成した透視図のことを指します。
インテリアに必要な家具や照明、雑貨なども作成して内装の雰囲気を表現します。

店舗設計におけるプレゼンテーション用途が非常に多いですが、住宅インテリアの広告でも利用されてきています。
一見本物の写真かと思ってしまうほどのハイクオリティなものも少なくありません。

内観パースについては個別に解説ページを設けた。併せて確認して欲しい。
>>【初心者向け】内観パース・インテリアパースとは?その種類、作り方や利用方法を解説

▼弊社制作の内観パース事例はこちら▼
>> 内観パース制作事例[株式会社モデルノ]


③ : 鳥瞰パースとは?

富岡製糸場

鳥瞰パースとは、外観や内観を上から見下ろした透視図のことを指します。

通常の目線では見渡せない範囲も表現できるため、ある程度の規模の計画で多く利用されます。
その反面、制作には対応しなければならない箇所が増えるため時間や費用が増えてしまうことが多くあります。

鳥瞰パースについては個別に解説ページを設けた。併せて確認して欲しい。
>>【初心者向け】「鳥瞰パース」とは?その作り方と利用方法を解説


最近よく聞くVR×CGパースとは?

「VR」という言葉は仮想現実という意味で広く一般化してきていると思います。
作り上げられた仮想の世界を、まるで現実のようなものとして認識させる技術のことを指します。

このVRとCGパースを掛け合わせ、いままでは建物の完成予想図をパソコンなどで眺めるだけでしたが
それが目の前にあるかのような体験を行うことが可能になりました。

特に不動産業界での利用が目立ち、住宅を購入する前にそこでの生活をよりリアルに感じることができて
購買への訴求が高まっています。

360°パノラマVRについては個別に解説ページを設けた。併せて確認して欲しい。
>>【3DCGを学ぼう】360°パノラマVRとはなにか【建築パース制作】



建築パースを利用するメリットについて

① : 建築の完成形をイメージしやすい

建築物は立体的なため、いくら二次元の図面を用意して説明したとしても伝わる情報は限られています。
認識の違いが生じて後々トラブルになってしまうケースも少なくありません。

建築パースがあれば、完成したイメージをもとに
作り手と依頼主とでコミュニケーションがとれ、リアルなイメージを伝達することが可能になります。

② : プランを検討しやすい

外観なら建物のボリュームや仕上げ材の質感、インテリアなら家具や壁紙などのデザインなど
建築設計の段階では表現できないところも建築パースを用いれば伝えることができます。

パースを見ながら細かい部分の修正などもできるため、
計画の段階からお客様のイメージにより近い設計をすることも容易になります。

③ : パースを広告材料として利用できる

計画の確認だけでなく、広告材料としても利用できます。
建築物が完成した時のイメージパースとして不動産業界では欠かせない存在です。

いかにお客様に気に入ってもらえるような建築パースを制作するかがポイントですね。


失敗しない!建築パース外注先の選びかた 4つ

建築CGを作成してくれる業者は非常に多いため、選びかたを考慮しないといけません。
失敗しないパース外注先の選びかた4つについてお話しします。

① : パース制作の実績があるかどうか

どんなものでも、外注するのであればしっかりしたものを作成してほしいと思うものです。
外注先のウェブサイトなどをチェックしてどのような雰囲気で制作しているかの確認は必ず行いましょう。

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外観パースが上手な制作会社はたいていどんなタイプのパースも高いレベルで対応してくれます。
逆に内観パースしか制作実績がないところに外観パースを依頼するのは注意が必要です。

② : 対応が丁寧かどうか

どんなに早くて安かったとしても、対応が雑だった場合は不快感でしかありません。
対応が雑ということは納品物も雑な可能性が高いので要注意です。

想定以下のものが納品されれば、かけたお金も時間も無駄になります。
最初の問い合わせで対応が丁寧かどうか、質問などにしっかり答えてくれるのかどうかが重要になってきます。

③ : 適正価格かどうか

パースを外注するにあたり少しでも安いにこしたことはありません。ですが、他の業者と比べて明らかに安すぎたり高すぎたりすると、何かあるのではと思ってしまうことでしょう。

企業努力で料金を安くしていたり、さまざまなサービスやアフターフォローがついていて高くなっていたりするのかもしれません。その業者に依頼する場合、値段が適正価格かどうかを知っておけば安心と言えるでしょう。
仮に、安すぎたり高すぎたりするのであれば、その理由について知っておけばさらに安心です。

④ : アフターフォローがしっかりしているかどうか

納品後の対応でその都度費用を請求された・・・という声も珍しくありません。
見積もりで提示された金額がどこまでのものか、変更・修正の対応についてはどのようなスタンスかを把握しておく
ことはとても大事です。

金額の高い安いも大切ですが、アフターフォローがしっかりしている業者を選ぶべきと言えます


建築パースとは?についてのまとめ

建物を建てる際には、パースがあることでよりイメージに近いものが完成します。
なぜなら、パースを利用することで、建物内外の雰囲気や環境が容易に把握できるからです。

またパースを広告として利用することで、ターゲットに向けて訴求できます。
もしパースを作成したい、でも社内では難しいとのことでしたら外注してみてはいかがでしょうか。

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